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2018年7月20日の大崎裕史の今日の一杯

神奈川県横浜市南区吉野町

ここ「流星軒」は、この7月19日で18周年を迎えた。飲食業は10年続くのが10%と言われている。その中でもラーメンは競争が厳しい方だろう。ということは18年続いている店は素晴らしく優秀だと言うことだ。そして人気メニューが数ある中で、流星パンチという味噌ラーメンがある。このメニューは講談社が毎年発行している業界最高権威のラーメン本「TRYラーメン大賞」の味噌部門で長い間、ランクインしている。入れ替わりが激しく、ましてや味噌ラーメンは札幌の「すみれ系」が強く、人気も根強い。最近だとその「すみれ」出身の「大島」が連続1位を受賞している。昨年の味噌新人1位も「すみれ」出身の「郷」である。しかし、「流星軒」の味噌ラーメン「流星パンチ」950円は「すみれ」系でも無ければ、札幌系でも無い。オリジナルである。そして最近でこそ「スパイシー味噌」という言葉が出てきたが、その先駆的な存在である。今だと「KABOちゃん」「トイボックス」の味噌がそうだ。今、トレンドとなっているメニューを10年以上前から提供していたのだから恐れ入る。わかりやすく言うと、カレー風にも感じられるスパイスと味噌を組み合わせた濃厚スープにもちもちの太麺を組み合わせた、まさにパンチのある味噌ラーメンなのだ。スープには椎茸や玉ねぎ、挽肉などの具材もたくさん入り、ライスも合いそうだ。トレンドとは移ろいやすく時とともに流れては変わって行くものである。それなのに今も愛され続けている「流星パンチ」。18年目の今年も美味しかった。
ちなみに開店が昔過ぎて知らない人のために。こちらの店主は矢沢永吉の大ファンでライブがある時は店を臨時休業にして見に行くほど。店内には写真やグッズが並んでいる。BGMはずっと永ちゃんだ。店名やメニュー、限定にも永ちゃんの曲名などをもじった物が使われてる。もちろん「流星」は矢沢永吉の曲名から取っている。だからといって矢沢ファンが集う店では無い。すでに18年も営業を続けているのだ。一般にも受け入れられ、様々なメニューが人気になり、それぞれにファンが付いている。人気店とはそういうものだ。「流れ星のように俺は生きたい」。店主もそんな想いを持って店を続けているのだと思う。

お店データ

流星軒

神奈川県横浜市南区日枝町4-97-2グレイス南太田1F(吉野町)

ひき潮はきりっとした塩味スープにこりっとした細麺、そしてホタテワンタンが実に素晴らしい。

大崎裕史

(株)ラーメンデータバンク取締役会長。日本ラーメン協会発起人の一人。東京ラーメンショー実行委員長。1959年、ラーメンの地、会津生まれ。広告代理店勤務時代の1995年にラーメン情報サイト「東京のラーメン屋さん」を開設。2005年に株式会社ラーメンデータバンクを設立。2011年に取締役会長に就任。「自称日本一ラーメンを食べた男」(2015年12月末現在約23,000杯実食)として雑誌やテレビに多数出演。著書に「無敵のラーメン論」(講談社新書)「日本ラーメン秘史」(日本経済新聞出版社)がある。